ポイント
- 未認証・未移行のPiは、採掘アプリから送ることができません。先にKYCと移行が必要です。
- 移行後のPiは14日間凍結されます。2FAを済ませないと、アプリに戻ることがあります。
- 入金先はPiのKYBリストにある取引所だけ。アドレスは正確にコピーし、メモのルールを守ってください。
- 最初は少額でテスト送金を。ネットワークの間違いやメモの入れ忘れは、資金が戻らない原因になります。
「送金」は2つある
「パイコインの送金方法」という質問の多くは、2つの別の出来事を混同しています。1つめは移行(マイグレーション)です。Pi Networkのアプリ内にある採掘残高が、Piメインネットのブロックチェーンに移されます。Pi公式FAQは、モバイルアプリ内の未認証・未移行のPiは転送できず、認証後に移行できると説明しています。2つめは普通の意味での送金で、すでにメインネットのウォレットにあるPIを、取引所の入金アドレスなど別のアドレスへ送ります。
最初の段階はすべてPi自身のアプリの中で起こり、直せるのはPiだけです。2つめの段階はオンチェーンで、第三者を相手に行われ、間違いは取り返せません。取引所で買ったPIだけを持っているなら、移行は丸ごと飛ばして、このガイドの入出金の節か購入ガイドに進んで構いません。
移行の前に:越えるべき関門
Piが示す順序は、KYC、Mainnet Checklist、パスフレーズ付きのウォレット、信頼できるメールによる二段階認証(2FA)、移行キュー、そして保留期間です。各段階が次を開く仕組みで、飛ばすことはできません。
KYCは誰もが知る関門です。PiのKYCはPi KYCアプリ内で、AIと人間のバリデーターの組み合わせで行われます。2026年4月のバリデーター報酬の投稿によれば、1件の申請につき約20回の検証があり、各タスクに少なくとも2人のバリデーターが必要です。ホワイトペーパーによると、新規アカウントは30日経たないと申請できません。プロセス、失敗しやすい点、周辺の詐欺はPiのKYCガイドにまとめたので、ここでは繰り返しません。送金で重要なのは数字です。Piは2026年半ばに約1,800万の認証済みIDを報告しましたが、認証済みと移行済みは同じではなく、認証済みの全員に転送可能な残高があるわけでもありません。その残高は、セキュリティサークルや紹介した人がKYCを通るにつれて増えるため、移行できる額が採掘アプリの表示より小さいことがあります。
次はウォレットです。Piウォレットは、Pi Browser内の非カストディ型ウォレットで、Piのサーバーは秘密鍵を見ません。パスフレーズが秘密鍵の役目を果たし、Piはウォレットがサーバーから復元できないと明言しています。残高を移行した後でパスフレーズを失うと、ウォレットのPIをすべて失うおそれがあります。保管の習慣はウォレットガイドにあります。
そして二段階認証です。Piの2FAに関する投稿によれば、一部のPioneerは信頼できるメールアドレスの認証、信頼できるメールがない場合はライブネス(生体)チェックと、移行ウォレットへのアクセス確認が必要です。メールは、自分が所有し管理できるものでなければなりません。アクセスできない適当なアドレスだと認証が失敗し、移行や将来のアカウント復旧が阻まれることがあります。また、Piは公式の送信元は1つだけで、それ以外のアドレスからのメールは無視するよう呼びかけています。
- PiのKYCを通し、採掘アプリでMainnet Checklistを開きます。
- Pi BrowserでPiウォレットを作成または確認し、パスフレーズを紙に書いて保管します。スクリーンショットやクラウドメモには残さないでください。
- 信頼できるメールを追加し、2FAの案内を完了します。採掘セッションの後や、Mainnet Checklistの中に表示されることがあります。
- ロックアップを使いたい場合は選びます。移行前のロックアップはMenu、Mainnet、Configure Lockup Rateで設定し、取り消せません。
- 移行キューに入って待ちます。移行された額は14日間の保留期間に入ります。
- 保留期間が終わったら、Pi BrowserのPiウォレットで残高が使える状態か確認します。
14日間の保留期間と、凍結されるもの
Piの2FAの投稿によると、移行後のPiは14日間凍結され、メインネット上で使えません。移行が取り消せなくなる前に、セキュリティと移行の正確さを確認する時間を設けるためです。この間に2FAを完了しないと、残高は採掘アプリに戻り、「Transferable Balance」ではなく「Unverified Balance」と表示されることがあります。最終的な額は変わらず、2FAを済ませれば移行は再びキューに入ります。この巻き戻しを残高の消失と受け取る人が多いのですが、消えてはいません。ただし時計は最初からになります。
キューの長さは処理能力に左右されます。Piは2024年12月に1日約20万件の移行に言及しており、2026年には、KYCを通過した紹介者分だけ紹介ボーナスを含める「第二次移行」を開始しました。2026年3月26日までに11万9,000件超が完了しています。最新の公式なキューの長さは分からないため、正確な待ち時間を書いている記事は推測だと考えてください。
ロックアップについても一言。Piは、アプリ内で設定して移行時に適用される移行前ロックアップと、Piウォレットの「Lockups」から作る移行後のオンチェーンロックアップを説明しています。どちらも取り消せません。ロック中の分は、期間が終わるまで取引所に送れないため、本当に動かせる残高がどれだけかを確認してください。スケジュールはアンロックのページで解説しています。
アドレス、ネットワーク、メモ
PIが使える状態になったら、次は送り先です。Piのチェーンはステラ(Stellar)形式のアドレスを使い、PiのMiCAホワイトペーパーはStellar Consensus Protocolのフォークと説明しています。実際には2つの形に出会います。標準アドレスはGで始まり、取引所によっては口座を識別する数字のメモが必要です。多重化(muxed)アドレスはMで始まり、口座の識別情報がアドレスに含まれるためメモは不要です。Krakenのサポートページはこれを明記し、メモが欠けたり誤っていたりすると、資金が回収できなくなるおそれがあると警告しています。OKXのガイド(2025年2月)は、Mで始まるアドレスを使い、メモ欄は空にするよう案内しています。
- Gアドレス
- 標準アドレス。取引所が入金を反映させるのに、数字のメモが必要な場合があります。
- Mアドレス
- 口座タグを内蔵した多重化アドレス。メモ欄は空のままにします。
- メモ
- 取引に添える短いタグ。共有の取引所ウォレットが、誰宛ての入金か判別するために使います。
- ネットワーク
- トークンが動くブロックチェーン。PIの場合、取引所が入金ページに示すPiのネットワークを選ぶ必要があります。
メモや最低入金額のルールは取引所ごとに異なり、Bitget、Gate、MEXCについては確認できませんでした(MEXCの告知にメモの要件は載っていません)。したがって原則は、入金する時点で取引所の入金ページが示す内容をそのままコピーすることです。古いスクリーンショットを頼りにしないでください。このサイトのものも同様です。
取引所へPIを送る
まずPiのKYBリストから選びます。2026年10月12日の確認では、Kraken、OKX、Bitget、Gate、Pionex、Onramp.money、Onramper、Zypto、LBank、TransFi、MEXC、Banxaが載っており、Piの開放に関する投稿はそれ以外には注意を促しています。リストにはBinance、Bybit、Coinbase、HTX、CEX.IOは含まれません。最後のCEX.IOは特筆すべき点があり、同社のウォレットページには、他のウォレットにPiを持っていればCEX.IOのウォレットアドレスに送れると書かれている一方、購入ページはPiをIOUと呼んでいます。そのウォレットが本物のメインネットPIを受け付けるかは確認できませんでした。同社が文書で示すまでは、本物のPIをそこへ送るのは控えたいところです。上場状況の全体は取引所の比較ページにあり、OKX、Bitget、MEXC、Gateの各レビューで入金の流れを詳しく見られます。
- 取引所で入金(Deposit)を開き、PIを選んで、ネットワーク、アドレス、メモの要否を確認します。
- Pi BrowserでWalletを開きます。OKXのガイドによれば、PayまたはRequestをタップし、ウォレットアドレスを手動で追加する項目を選んで貼り付けます。画面は変わるので、表示に従ってください。
- 取引所がメモを指定している場合のみ入力し、そうでなければ空にします。
- まず少額をテスト送金し、取引所に着金が表示されるまで待ちます。
- 残りを、1回または複数回に分けて送ります。
- トランザクションIDを保管します。問題が起きたとき、取引所のサポートが必ず求めます。
手数料について、Piは2025年3月の.piドメインのオークションで、1操作あたり0.01 Piと述べました。二次情報には一般的な0.01 Piの送金手数料を繰り返すものがありますが、通常の送金については確認できませんでした。また、2026年9月のPiの投稿は、Fast-Trackウォレットで移行残高を受け取る際、ガス代として少額のPiが必要だと伝えています。ウォレットから最後の1単位まで送りきらず、少し残しておきましょう。取引所側にも独自のルールがあり、たとえばOKXは一定額以上でトラベルルールの確認を行い、送金元ウォレットを本人が所有していることの証明を求める取引所もあります。
うまくいかないとき
Piの2026年9月17日の投稿(KYCと移行について)は、現在の対処を挙げています。重複アカウントと判定されたユーザー(41万7,000人超が先に進めるように)、ガス代のPiが足りないFast-Trackウォレット(約49万7,000人のPioneer向けに1週間以内の修正を約束、完了は未確認)、Yotiを使ったユーザーの再提出、古い端末向けに緩和されたライブネスチェック、掌紋認証の試験です。また、インドネシアのKIA(身分証)は本人確認に使えなくなったとも記しています。問題がこれらに似ているなら、公式の投稿から当たってください。コミュニティで使われる「slot not available(枠がない)」のような言葉は、Piが説明しているものではありません。
間違った、あるいは非対応の入金アドレスに送った資金は、修復できないケースです。ブロックチェーンの送金は取り消せず、取引所サポートが助けられるのは、入金が自社管理のアドレスに届き、詳細を照合できる場合だけです。少額のテスト送金を欠かせない理由はここにあります。フィッシングが疑われるときは、Piのように見えるサイトであっても、パスフレーズを「再入力」しないでください。警戒すべきサインはパイコインは詐欺かに載せています。
入金のあと
PIが反映されたら、売る、持つ、取引する、のどれもできます。売却が目的なら、売却ガイドに手数料、P2P、国ごとの扱いをまとめました。国の規則は送金にも関係します。入金を受け付けた取引所が、あなたの国で使えないかもしれないからです。努力を注ぎ込む前に、行き止まりのルートでないか、規制の概観と日本のページで確認してください。金額が大きくなり得ることを思えば、このガイドが情報であって助言ではないこと、そしてPiの移行ルールや取引所のページは、静的なページが追いつけない速さで変わることも覚えておいてください。
よくある質問
パイコインをPiアプリから取引所へ送金するには?
PiのKYCを通し、Mainnet Checklistを完了し、転送可能な残高を移行して、14日間の保留期間を待ちます。その後、Piウォレットから取引所のPI入金アドレスへ送ります。PiのKYBリストにある取引所を使い、最初は少額でテストしてください。
Piのメインネット移行にはどのくらいかかりますか?
状況によります。移行キューに入ると、Piの公式ブログによれば移行した額は14日間の保留期間に入ります。その前にキューの待ちがあり、混雑具合で変わります。Piは2024年12月に、1日あたり約20万件の移行処理能力を挙げています。
PIの入金にメモは必要ですか?
アドレスの種類によります。Krakenは標準のGアドレスには数字のメモが必要で、多重化されたMアドレスは不要と説明しています。OKXのガイドはMアドレスを使い、メモ欄は空にします。必ず取引所の入金画面に表示された通りにコピーしてください。
PIをBinance、Coinbase、HTXに送れますか?
おすすめできません。2026年10月12日に確認した時点で、Binance、Coinbase、HTX、BybitはPiのKYBリストにありません。Piは未掲載の事業者との取引を避けるよう警告しています。PI現物を上場していないところも多くあります。取引所がPIの入金ページを表示するまでは送らないでください。
移行したはずのPiが表示されないのはなぜですか?
よくある原因は、14日間の保留期間、2FA未完了(完了するまでPiは採掘アプリに戻されます)、ガス代のPiが足りないFast-Trackウォレットなどです。2026年9月のPiの投稿にいくつか対処法があります。まずMainnet Checklistを確認してください。
情報源とファクトチェック
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